レグルスさまの真摯な表情に、どうしようもなく胸が高鳴る。
「俺と、結婚してください」
婚約、ではなく結婚を口にしたのは、きっと彼の中ではわたくしは『妃』と決定しているから。でも――なぜか、それが嬉しかった。
「――よろしくお願いいたします」
すっと、カーテシーをすると、レグルスさまにぎゅっと抱きしめられた。そして、そのまま腰を掴まれてひょいと抱き上げられ、くるくるとその場で回る。
まるで子どものようなはしゃぎぶりに、くすくすと笑ってしまった。ピタリと動きが止まり、わたくしを下ろすと「ありがとう」と微笑んでから、そっと唇をなぞり――
「触れても良いかい?」
と、聞いてきた。かぁっと顔が赤くなった……と思う。唇に触れる、ということは……きっと、そういうことだから。
「……は、はい」
彼を見上げてから、目を閉じる。レグルスさまはわたくしの額と頬にちゅっ、ちゅっ、と軽いリップ音を立てている。そして、ふにっと柔らかい感触が唇に……
こつん、と額が重なりそっと目を開ける。レグルスさまが蕩けるような瞳でわたくしを見ていた。
「ずっと、大切にする。俺を選んでくれてありがとう」
「――レグルスさま。わたくし……自分の好きなものがどんなものなのか、わかりませんの」
「?」
自分の好みを聞かれて答えられなかった。でも――……
「ですが、一つだけ、胸を張って言えることがあります」
「一つだけ?」
「はい。――わたくし、カミラは……レグルスさまのことを、心からお慕いしている、と」
レグルスさまの目が大きく見開かれた。それから、すぐにふわっと微笑んでもう一度――いえ、何度もキスを繰り返した。
唇が触れると、より深く彼のことを好きだと感じた。――自分の好みのことは、まだわからない。
だけど――レグルスさまとなら、リンブルグで愛し愛される生活ができるのだと、信じている。
レグルスさまの首元に腕を回し、何度も唇を重ねた。
きっとわたくし――彼と出逢うために生まれて、公爵家で育ったんだわ。
そう考えると、これからの人生――もっとたくさんの良いことが待っていそうな予感がして、胸の中がぽかぽかと温かくなる。
「レグルスさま……愛しています」
「ありがとう。カミラ嬢を、愛しているよ」
愛の言葉をささやきあって、わたくしたちはまた唇を重ねた。
―Fin―
「俺と、結婚してください」
婚約、ではなく結婚を口にしたのは、きっと彼の中ではわたくしは『妃』と決定しているから。でも――なぜか、それが嬉しかった。
「――よろしくお願いいたします」
すっと、カーテシーをすると、レグルスさまにぎゅっと抱きしめられた。そして、そのまま腰を掴まれてひょいと抱き上げられ、くるくるとその場で回る。
まるで子どものようなはしゃぎぶりに、くすくすと笑ってしまった。ピタリと動きが止まり、わたくしを下ろすと「ありがとう」と微笑んでから、そっと唇をなぞり――
「触れても良いかい?」
と、聞いてきた。かぁっと顔が赤くなった……と思う。唇に触れる、ということは……きっと、そういうことだから。
「……は、はい」
彼を見上げてから、目を閉じる。レグルスさまはわたくしの額と頬にちゅっ、ちゅっ、と軽いリップ音を立てている。そして、ふにっと柔らかい感触が唇に……
こつん、と額が重なりそっと目を開ける。レグルスさまが蕩けるような瞳でわたくしを見ていた。
「ずっと、大切にする。俺を選んでくれてありがとう」
「――レグルスさま。わたくし……自分の好きなものがどんなものなのか、わかりませんの」
「?」
自分の好みを聞かれて答えられなかった。でも――……
「ですが、一つだけ、胸を張って言えることがあります」
「一つだけ?」
「はい。――わたくし、カミラは……レグルスさまのことを、心からお慕いしている、と」
レグルスさまの目が大きく見開かれた。それから、すぐにふわっと微笑んでもう一度――いえ、何度もキスを繰り返した。
唇が触れると、より深く彼のことを好きだと感じた。――自分の好みのことは、まだわからない。
だけど――レグルスさまとなら、リンブルグで愛し愛される生活ができるのだと、信じている。
レグルスさまの首元に腕を回し、何度も唇を重ねた。
きっとわたくし――彼と出逢うために生まれて、公爵家で育ったんだわ。
そう考えると、これからの人生――もっとたくさんの良いことが待っていそうな予感がして、胸の中がぽかぽかと温かくなる。
「レグルスさま……愛しています」
「ありがとう。カミラ嬢を、愛しているよ」
愛の言葉をささやきあって、わたくしたちはまた唇を重ねた。
―Fin―



