「……私が、証言します。カミラさまとマーセルさまの入れ替わりを、陛下が指示していたことを」
マティス殿下の乳母の名はジェマ。彼にたくさんの愛情を注いだ人。
「私は……ある日、グラエル殿下とエセル王妃の話を聞いてしまいました。カースティン男爵夫妻とベネット公爵夫妻の子どもを入れ替えたとはどういうことなのか、と陛下に詰め寄るところを見てしまったのです」
ジェマはそのときのことを語った。元々、エセル王妃の侍女だった彼女は、彼女が産んだマティス殿下のことをとても愛し、乳母として彼の成長を見守っていた。しかし、滅多に会いにこないグラエル陛下に、一日に一度、数日に一度でも良いので会いに来てほしいとエセル王妃に頼みにいったとき、その話を聞いたらしい。
それがグラエル陛下にバレてしまい、彼女は城から追い出された。身一つで追い出されたようで、途方に暮れていた彼女はある孤児院で『手伝ってくれるなら、衣食住は保証する』と言われて手伝いを始めた。――まさか、その孤児院が、クロエのいたところだったとは……
クロエはジェマが城から追い出されていたことを知っていた。喉が渇いて水をもらおうとしたところ、彼女が孤児院の院長と話していることを覚えていたのだ。クロエとジェマはパーティー会場内には入っていない。
ギリギリのところで立ち止まり、証言している。声が大きく聞こえるのは、ブレンさまが仕掛けた魔法の効果だろう。
会場内のどこにいても声が届くようにする、と前日に言っていたことを思い出し、彼は魔法を自由自在に扱える人なのだと、尊敬した。
マティス殿下の乳母の名はジェマ。彼にたくさんの愛情を注いだ人。
「私は……ある日、グラエル殿下とエセル王妃の話を聞いてしまいました。カースティン男爵夫妻とベネット公爵夫妻の子どもを入れ替えたとはどういうことなのか、と陛下に詰め寄るところを見てしまったのです」
ジェマはそのときのことを語った。元々、エセル王妃の侍女だった彼女は、彼女が産んだマティス殿下のことをとても愛し、乳母として彼の成長を見守っていた。しかし、滅多に会いにこないグラエル陛下に、一日に一度、数日に一度でも良いので会いに来てほしいとエセル王妃に頼みにいったとき、その話を聞いたらしい。
それがグラエル陛下にバレてしまい、彼女は城から追い出された。身一つで追い出されたようで、途方に暮れていた彼女はある孤児院で『手伝ってくれるなら、衣食住は保証する』と言われて手伝いを始めた。――まさか、その孤児院が、クロエのいたところだったとは……
クロエはジェマが城から追い出されていたことを知っていた。喉が渇いて水をもらおうとしたところ、彼女が孤児院の院長と話していることを覚えていたのだ。クロエとジェマはパーティー会場内には入っていない。
ギリギリのところで立ち止まり、証言している。声が大きく聞こえるのは、ブレンさまが仕掛けた魔法の効果だろう。
会場内のどこにいても声が届くようにする、と前日に言っていたことを思い出し、彼は魔法を自由自在に扱える人なのだと、尊敬した。



