「男爵は自分の気持ちしか考えていない。入れ替わった二人のことも、実の子だと思って育てていた男爵夫人のショックも考えていないように見える」
「そんなことは……!」
レグルスさまの言葉を否定するように首を振る。……カースティン男爵と陛下で、どのような話をしたのかはわからないけれど、結局愛する人を悲しませているのだから、それは彼らの『罪』だと思うわ。
「あ、そうそう。カミラ嬢、生まれたときに魔法をかけられませんでしたか?」
「えっ?」
ブレンさまが今思い出したかのように、カースティン男爵に尋ねた。
彼はぎょっとしたように目を大きく見開き、ブレンさまを見る。
「ああ、やっぱり。神聖力を隠す必要があったんですね。ベネット公爵家の令嬢として育てるために」
ベネット公爵家には神聖力を持つ人はいない。確かに成長途中で神聖力に目覚めたら、ベネット公爵家の血筋ではないことを証明してしまう。……それを隠すために、わたくしに魔法をかけたということなの?
「計画的過ぎて怖い」
「まったくです」
レグルスさまの言葉に、クロエが同意した。
ずっと黙って聞いているだけだったクロエが、重々しくため息をつき、額に手を置き緩やかに首を横に振る。それからじろりと睨むようにカースティン男爵を見つめ、言葉を紡ぐ。
「平民たちのあいだでも、子どもが取り替えられることがあります。裕福な暮らしをさせたいから、という理由でね。でも、それがバレたときの衝撃を、誰も想像しないみたいですね」
「そんなことは……!」
レグルスさまの言葉を否定するように首を振る。……カースティン男爵と陛下で、どのような話をしたのかはわからないけれど、結局愛する人を悲しませているのだから、それは彼らの『罪』だと思うわ。
「あ、そうそう。カミラ嬢、生まれたときに魔法をかけられませんでしたか?」
「えっ?」
ブレンさまが今思い出したかのように、カースティン男爵に尋ねた。
彼はぎょっとしたように目を大きく見開き、ブレンさまを見る。
「ああ、やっぱり。神聖力を隠す必要があったんですね。ベネット公爵家の令嬢として育てるために」
ベネット公爵家には神聖力を持つ人はいない。確かに成長途中で神聖力に目覚めたら、ベネット公爵家の血筋ではないことを証明してしまう。……それを隠すために、わたくしに魔法をかけたということなの?
「計画的過ぎて怖い」
「まったくです」
レグルスさまの言葉に、クロエが同意した。
ずっと黙って聞いているだけだったクロエが、重々しくため息をつき、額に手を置き緩やかに首を横に振る。それからじろりと睨むようにカースティン男爵を見つめ、言葉を紡ぐ。
「平民たちのあいだでも、子どもが取り替えられることがあります。裕福な暮らしをさせたいから、という理由でね。でも、それがバレたときの衝撃を、誰も想像しないみたいですね」



