名も無き君へ捧ぐ




かつて私には好きな人がいた。


たったひとつの恋だった。


けれど


記憶にもない。


顔も声も思い出せない。



それでも



心の中には確かに光が灯ったままで、


いつまでも照らし続けている。








私はきっとまた、誰かと恋をするのだろう。


光は消えることはなく、次へと繋いでいくのだろう。