まさか、あいつから二度ももらえるなんてな。
学校の休み時間。
俺は自分の席に座りながら、栞里から今朝もらった四つ葉のクローバーの栞を見つめていた。
栞里は全く覚えていないみたいだけど、俺の初恋の女の子というのは、他でもない栞里だ。
俺が栞里と初めて出会ったのは、俺が5歳の幼稚園生だった春。
母さんの学生時代の友達と、その子どもの4人でピクニックに行った。
『初めまして、璃久くん』
幼稚園の頃の俺は人見知りが激しかったため、あの日も母さんの後ろに隠れていた。
そんな俺に、栞里は笑顔で声をかけてくれた。
『私、花村栞里っていうの。よろしくね』
『よ、よろしく……』
この日初めて会った栞里に、最初は緊張していた俺だったけど。
栞里が気さくに話しかけてくれたお陰で、俺たちはすぐに仲良くなった。