桑谷くんの彼女(偽装)になりました。



頭の中は翔のことばっかりで、これじゃいけないと思った私はベッドから起き上がり、机に向かった。


参考書を開き、勉強を開始する。

これは翔のことを考えない作戦だ。


一時間ほど机に向かい、ふと集中が途切れた時に思い出す。


翔、今何してるかな。


「ってまた考えてる!」


自分で自分にツッコんだ私は、一人でくつくつとツボにはまっていた。

歯磨きをする時、ベッドで寝る体勢に入った時。


頭の片隅にはいつも翔がいる。


………私の脳、ついにおかしくなっちゃった?


そう心配になった。

けれど。


───気づいたらその人のことばかり考えてる。そうなったらもう、それは恋だと思うよ。


あの日、京さんが言っていたことを思い出す。