「じゃあ、チャラくないおれは好き?」
「いや、たぶん好きじゃない」
私がそう言うと、翔は困り眉でため息を吐いた。
「えー……じゃあ、どうしたら華恋に好きになってもらえるの」
「私、人を好きになるとか、よく分からない」
今まで恋をしたことはないし、告白はすべて断ってきた。
どうしてそこまで他人に本気になれるのかずっと不思議だった。
「じゃあ、本気で落としにいってもいい?」
「えーなにそれ。別にいいけど」
軽く返した返事が、後から自分の首を絞めることになるなんて思っても見なかった今日このごろ。
◆
「華恋、好きだよ」
食堂で昼食をとっている私に向かって。
頬杖をついてこちらを見つめる翔がとても自然に口にした。
その言葉に、私は食べていたものを喉に詰まらせる。



