桑谷くんの彼女(偽装)になりました。



「も、もう。調子に乗らないでよね」

「うん、ごめん」


翔は涼しげな目で私を見た。


「……てか、今日は髪結ってるんだね」

「ああ、うん。伸びて邪魔になったから」


「……似合ってる、と思う」

「え? なんて言った? もう一回言って」

「もう言わない」


本当は聞こえてるくせに、もう一度言わせようとするなんて意地悪い。

というか、翔が前にも増してイケメンに見えるの何。


イケメンはロン毛でもイケメンって何。
ふざけんな。


「……翔、なんかチャラくなった」

「え、そう?」

「うん」


私は真顔で頷いた。


「チャラいおれは好きじゃない?」

「うん」