桑谷くんの彼女(偽装)になりました。



訳が分からなくて、私の目から大粒の涙が溢れ出す。

涙は枯れることを知らず、私の頬を濡らしていく。


「復讐ばかり考える君がいつかそんなものから解放されて、楽になってほしかった。何より華恋に、幸せになってもらいたかった」


立ち上がった翔が、私に向かって手を伸ばす。

私はそれをパチンと払い除けた。


「……うるさい。うるさいうるさいうるさいうるっさい!」


「翔は知らないんでしょ。私がどうして今日まで生きてきたのか。生きる理由も希望も失って、私にはもう復讐しか残っていなかったの!! 幸せなんて、そんなものいらないよっ!」


私は過呼吸になりながら泣き叫んだ。


胸が痛い。張り裂けそうなほどに。

翔の顔を見られない。


きっと失望されてる。
どこまでも救いようがない女だって、思われた。