何度も何度も、強く強く、体を揺さぶった。大きな声で二人を呼び続けた。
だけどいつまで経っても二人が目覚めることはなく、私の目から大きな涙の粒が次から次へとこぼれ落ちた。
「……誰が、誰がやったの。誰がっ!!!」
中三の冬。
私の最愛の人たちが、死んだ。
私の心の中で輝き続けた一等星が、ついに潰えたのだ。
燃え尽きる姿を見ることも、両親を看取ることもできなかった私は、どれだけ親不孝者なのだろう。
私の悲しみなんて知らない雪は、その勢いを増すばかりで私に寄り添ってはくれない。
いっそ私のことをころしてほしいと思った。
真冬の夜空に、最愛の両親を失ったある一人の少女の咆哮が響き渡った。
◆
「いってらっしゃいませ、華恋様」
怜王に見送られながら、私は校門をくぐった。
高校一年生、春。
私は両親の復讐を果たすため、この私立三苫高校に入学した。



