今度は私が目を見開く番だった。
行き場を失った腕は迷いがちに翔の背中に回る。
「かけ、る……? どうしたの」
「……あいたかった」
ぼそりと呟かれたその言葉に、胸の奥がきゅっと狭くなる。
なにこれ、くるしい。
「華恋がおれのこと心配してくれるなんて、夢にも思わなかった」
「そんな、……一週間も学校に来ないから心配するのは当たり前だよ」
そう言いながら、罪悪感が一つ、また一つとのしかかる。
私が翔を心配するのは、自分のためだからだ。
翔ともう二度と会えなくなれば、両親を殺した犯人に遠のいてしまう。
これは私の勘だけど、きっと翔は何か知ってる。
翔の様子を見ていてそう思うのだ。
「……うれしい」
私を抱きしめる腕の力を強めて、翔が私の首元に顔を埋める。



