桑谷くんの彼女(偽装)になりました。



「どういうつもり?」


私は先ほど考えた戦略も忘れ、桑谷を睨みつけた。

私の性格上、どうしても従順になどなれない。


「あはは、やっぱり。君さあ、さっきおれに嘘ついたでしょ」

「……は?」


しまった、本性を見抜かれた。
心の中で頭を抱える。


「きみ、強いね。そーゆう子、嫌いじゃないよ」


不敵に微笑むその姿に、思わず目を奪われそうになる。

紫色の瞳は、人を取り込む不思議な力がある。


私は頭をふるふると振り、正気に戻った。


長くて細い色白の指が私の頰に優しく触れた。
突然のことに私はビクリと肩を震わす。