桑谷くんの彼女(偽装)になりました。



───そして何より、こういった場所は暴力団の巣窟とも言える。


私は店の中へ入ることなく路地裏の闇の中に姿を消した。


「おっ、なんだなんだ。これまたかわいー姉ちゃんじゃねえか」

「うっひょ〜。嬢ちゃん、こんな場所に何用で?」

「ここはお前さんみてえなちびっ子が遊びに来るとかじゃねーよ。さっさと帰りな。ほれしっしっ」


派手な髪型をした男たちがすぐさま私に寄ってたかる。


私は唇の片端を上げ、指の骨を鳴らした。


「ちょっとあんたら、私に付き合ってもらえる?」


その言葉が始まりだった。

オレンジの髪をした鼻ピの男の腹に一発入れてやった。


男はその反動でズサッと地面に倒れ、私を強く睨みつけた。