あの時のことを思い出してもういちど目の前に立つ男の人の顔を見る。
真っ黒な髪と瞳にまさに黄金比率で並べられた顔のパーツ。
こんなイケメン見間違うはずがない。
「あっ、あの!前に助けてくれましたよね?あのときはありがとうございました!おかげで助かりました」
「いや、お礼なんかいいよ。それより、君の名前は?」
「わっ、わたしは姫乃彩葉といいます」
「うん、オレは天野風音、よろしく。あ、ちなみにオレ彩葉と同い年だから」
「えっと、じゃあ風音くんって呼んでもいいですか?」
「もちろん。あと、敬語じゃなくていいよ」
こんなイケメンさんと普通に話すなんて出しゃばりすぎな気がする……
「でもっ……」
「だめ?」
なっ……不意打ち!
さすがにこれ以上は断れないよ……
「わっ、わかった!風音くん!」

