「AMAGIの皆さん、ようこそ! かたい挨拶は抜きだ。今夜は楽しもう。乾杯!」
ジョンの声かけで、皆は一斉にグラスを掲げる。
あとは思い思いにお酒を飲みながら、料理やおしゃべりを楽しんだ。
「やあ、カレン。今夜もとびきりのいい女だね」
近づいて来た住谷に、カレンはあからさまにムッとする。
「こんなところで下品なナンパみたいなこと、やめてくれる?」
「そんなつもりは微塵もない」
「嘘ばっかり。日本でもいつもそうやって女の子を引っかけてるんでしょ。いかにも慣れてますって感じよ」
「こんなセリフ、日本で言ったらドン引きされるよ」
「アメリカで言ってもドン引きよ」
「そうかな? 英語を和訳するからいけないのか」
そう言うと住谷は、うやうやしく胸に手を当てて頭を下げた。
「I hope you’ll pardon me, I was simply enchanted by your beauty.」
(お許しを。私はただあなたの美しさに魅了されてしまったのです)
カレンは、うっ……と言葉に詰まる。
こんな時、相手が欧米人ならにっこり笑って「I will.」と答えて手を差し出し、手の甲にキスを受けるだろう。
けれど日本人には?
(いやだから。こんなこと言ってくる日本人、今まで見たことないんだもの)
どうしていいか分からず、カレンはふいとそっぽを向く。
すると住谷がクスッと笑った。
「なによ?」
「いや。どこまでも完璧な美女が照れてるから、可愛いなと思って」
「はあ!? この私が照れてるですって? バカも休み休み言いなさいよ」
「……ねえ、カレン。前から思ってたんだけど」
「……なにを?」
「君、ちょっと日本語古くさいよ」
「はっ!?」
カレンは顔を真っ赤にして絶句する。
「い、いったい、なにを……。この私が古くさいですって? バカおっしゃい!」
「ほら。それがもう、どうにもこうにも古くさい」
「えっ、ど、どれが?」
「教えてほしい?」
そう言うと住谷は身を屈めて、カレンの耳元でささやいた。
「いいよ、教えてあげる。二人きりになった時にね」
もはやカレンは、言葉に詰まって後ずさる。
「余計なお世話よ!」
そう言い捨てると、住谷に背を向けて立ち去った。
ジョンの声かけで、皆は一斉にグラスを掲げる。
あとは思い思いにお酒を飲みながら、料理やおしゃべりを楽しんだ。
「やあ、カレン。今夜もとびきりのいい女だね」
近づいて来た住谷に、カレンはあからさまにムッとする。
「こんなところで下品なナンパみたいなこと、やめてくれる?」
「そんなつもりは微塵もない」
「嘘ばっかり。日本でもいつもそうやって女の子を引っかけてるんでしょ。いかにも慣れてますって感じよ」
「こんなセリフ、日本で言ったらドン引きされるよ」
「アメリカで言ってもドン引きよ」
「そうかな? 英語を和訳するからいけないのか」
そう言うと住谷は、うやうやしく胸に手を当てて頭を下げた。
「I hope you’ll pardon me, I was simply enchanted by your beauty.」
(お許しを。私はただあなたの美しさに魅了されてしまったのです)
カレンは、うっ……と言葉に詰まる。
こんな時、相手が欧米人ならにっこり笑って「I will.」と答えて手を差し出し、手の甲にキスを受けるだろう。
けれど日本人には?
(いやだから。こんなこと言ってくる日本人、今まで見たことないんだもの)
どうしていいか分からず、カレンはふいとそっぽを向く。
すると住谷がクスッと笑った。
「なによ?」
「いや。どこまでも完璧な美女が照れてるから、可愛いなと思って」
「はあ!? この私が照れてるですって? バカも休み休み言いなさいよ」
「……ねえ、カレン。前から思ってたんだけど」
「……なにを?」
「君、ちょっと日本語古くさいよ」
「はっ!?」
カレンは顔を真っ赤にして絶句する。
「い、いったい、なにを……。この私が古くさいですって? バカおっしゃい!」
「ほら。それがもう、どうにもこうにも古くさい」
「えっ、ど、どれが?」
「教えてほしい?」
そう言うと住谷は身を屈めて、カレンの耳元でささやいた。
「いいよ、教えてあげる。二人きりになった時にね」
もはやカレンは、言葉に詰まって後ずさる。
「余計なお世話よ!」
そう言い捨てると、住谷に背を向けて立ち去った。



