Side Story 〜葉月まい 番外編集〜

「お疲れ様でした。本番、とっても素敵でした。それではお先に失礼いたします!」

衣装を受け取ると、明日香はパタパタと急いでサザンクロスの控え室を出る。

「あれ?明日香ちゃん、なんであんなに急いでるんだ?瞬、このあと二人で出掛ける予定ないのか?」

充希に聞かれて、瞬は「いや、別に」と答える。

「ふーん。たまには外へ食事にでも連れて行ってあげなよ?」
「ああ。でも明日香が頑なに嫌がるんだ。誰かに見られたり、週刊誌に撮られるかもって」
「結婚してんだから、別にいいじゃないか。何も問題ないだろ?仲睦まじくていいなーってだけで」
「けど、ファンの人達は複雑な心境になるからって」
「へえ、明日香ちゃんらしいと言えばそうだけど。個室があるレストランもあるし、俺達をダミーに使ってもいいからさ。時々は外で楽しみなよ?」
「ああ、そうだな。ありがとう充希」

礼を言うと、充希はポンと瞬の肩に手を置いて笑ってみせた。