「ずいぶんと衰弱されていましたね」
「人間の花嫁から得られる力には限りがあるからな。早く天音に会えないかと待っていた」
「私もです……」
せつなく響く天音の声に、陽葉の胸がズキズキ痛む。
抱きしめ合う白玖斗と天音を俯瞰で見つめながら、陽葉は気が付いていた。
(私の身体は天音の生まれ変わり……)
白玖斗が天音とふたたび巡り合った今、陽葉は要らない……。
「白玖斗様、どうか今世では……」
天音が何か語っていたが、陽葉は耳を塞いで遮断した。
(私はこのまま眠るから、どうか白玖斗さんは愛する人と幸せに……)
だが、陽葉が完全に意識を閉じようとしたとき、強い力で外へと引っ張られた。
ハッとして目を開けると、陽葉は白玖斗の腕に抱かれていた。さっきまで天音に身体を奪われていたのに、どういうわけかもとの陽葉に戻ったらしい。
陽葉があわてて飛び退くと、白玖斗が小さくため息を吐いた。



