わたしたちは、恋をしない。〜パートナーは王子様?〜


「片想い……」


正直、結愛ちゃんの様子に、そうなんじゃないかとは思っていた。

でも、まさかそれは違うよねって、思い直した。

だって──。


「でも、パートナー同士は恋愛禁止って」

「そんなの最初から分かってるよ」


結愛ちゃんは机に頬杖をついて続ける。


「恋愛禁止だろうと、他の女の子が柊ちゃんに近づくのは絶対に嫌なの。パパにお願いして結愛がこの学校に入学したのも、柊ちゃんがいるからだし」


いつもニコニコして、自信ありげに話す結愛ちゃん。

そんないつもの様子からは想像出来ないくらい、今は真剣な目をしていて。


「正直、柊ちゃんと両想いになれたら、結愛は学校なんてやめたっていいと思ってる」


ハッキリと言い切った結愛ちゃんに、『本気』なんだって思った。


「あ、でも、安心して。柊ちゃんは退学になんかなりたくないだろうし、結愛も柊ちゃんを困らせるつもりはなくて。とにかく、結愛は柊ちゃんの一番近くにいたいの」


「妹みたいな存在、だとしても」と、小さく続けた結愛ちゃん。

その瞬間、結愛ちゃんはとても切なそうな表情をしたけれど、


「今の話は秘密ね」


すぐににっこり笑って、人差し指を唇の前に立てた。