苦手な上司にプロポーズすることになりました

「ほんとうに好みじゃない。
 隙がなさすぎて。

 綺麗すぎるのも怖い」

「そういう意味では、もうどうしょうもないですね、我々。
 ――あと、ちょっとだけ、ありがとうございます」

 バスの振動に、並んで揺れながら佑茉は言う。

 その横顔は少し笑っているようにも見えた。

 彼女に興味がないと改めて告げたので。
 ちょっとホッとしているのかもしれないな。

 そう思った。