苦手な上司にプロポーズすることになりました

 新人も覚えるために、名刺に書いているようだった。

 裏に返してみる。

『美人可愛い。
 モデル体型。

 好みではない』

 この最後の一言いらなくないかな。

 その名刺を返しながら佑茉は言う。

「正直言って、どうしたら、あなたと恋に落ちられるのかなって思っています。

 まったく好みではないのですが、あなたを好きになれば、なんの問題もなく、今の状況が進むので」

「お前はそれでいいのか」

「まあ、特に他に好きな人もいませんし。
 部長は?」

「俺も特にいないな。
 いつも忙しいし」

 恋とは暇なときにするものだろうか。

 違う気もするが、自分にもよくわからない、と佑茉は思っていた。