「公園で見かけたんです。
ぼんやりくつろいでいる彼女を」
自分に結婚を勧められたと言い出さなかったので、和市は、ほっとした顔をしていた。
「薬川は、なにもない場所を見つめ、ぼーっとしたり、にまにましたりしていました」
……それは私、おかしな人では。
「それが彼女との出会いでした」
「同じ会社なんだろう?」
「職場での彼女は一分の隙もない感じで。
私の好みではない、と思っていました。
でも、公園での彼女は正反対で。
私は、公園で見かけるときの彼女を好ましく思うようになりました。
だけどたぶん、最初から――
職場での彼女の中にも、そういう一面は見えていた気もします。
職場でいきなり缶のコーンスープを飲み始め、すごい匂いがフロアに漂ったり」
「……いや、あれ、会社の自販機で売ってるやつですからね」
いいじゃないですか、と佑茉は小さく反論する。
ぼんやりくつろいでいる彼女を」
自分に結婚を勧められたと言い出さなかったので、和市は、ほっとした顔をしていた。
「薬川は、なにもない場所を見つめ、ぼーっとしたり、にまにましたりしていました」
……それは私、おかしな人では。
「それが彼女との出会いでした」
「同じ会社なんだろう?」
「職場での彼女は一分の隙もない感じで。
私の好みではない、と思っていました。
でも、公園での彼女は正反対で。
私は、公園で見かけるときの彼女を好ましく思うようになりました。
だけどたぶん、最初から――
職場での彼女の中にも、そういう一面は見えていた気もします。
職場でいきなり缶のコーンスープを飲み始め、すごい匂いがフロアに漂ったり」
「……いや、あれ、会社の自販機で売ってるやつですからね」
いいじゃないですか、と佑茉は小さく反論する。



