苦手な上司にプロポーズすることになりました

 


 薬川からキリンを連想したことをしゃべってしまった、と由人は赤くなる。

 薬川は、すらっとしてスタイルがいいな、とその手足の長さや顔の小ささに感心していたことがバレてしまっただろうかと思ったのだ。

 そういえば、この間、まだ竜吾と佑茉が噂になっていることを知った。

 違う、そいつじゃない、と言いたかった。

 ――なんで言いたかったんだろうな?

 あいつと結婚する予定なのは俺だ、とでも言うつもりだったのか。

 自分で自分がわからなくなる。

「部長は佑茉のこと好きなんですか?」

 竜吾がストレートにそう訊いてきた。

「わからない。
 だが、好きだと思ってしまったら、あの家にはいられないなとは思う」

「なんでですか」