苦手な上司にプロポーズすることになりました

 



 陰から覗いていた和市の横で湯沢が言う。

「なんか可愛いらしいですね。
 小さな恋の物語って感じで」

「……あれはなにをやってるんだ」

「さあ?
 恋のはじまりの一ページですかね」

 ふう、と和市は溜息をつく。

「どうします?
 応援します?」

「放っとけ」
と言いながら、和市は待たせていた車に向かい歩き出す。

「だが、ちょっと不安だな」
と湯沢に向かい言った。