恋は盲目ねえ。 いまいち、ピンと来ないが。 そもそも赤荻くんは、この話には乗り気でなかったはずなのに。 社長の柳盛和市(やなぎもり かずいち)は竜吾の話を思い出し、考えていた。 横にいた湯沢が呟く。 「でも、そういえば、赤荻は別に気になる人がいると言ってたんですけど。 どうなったんでしょうね」 「どうなったんでしょうねじゃない。 そこは追求して来い」 と湯沢に言っておいたら、二、三日して湯沢が言ってきた。 「社長。 今度の土曜、少しお時間ございますか?」 「うん?」