苦手な上司にプロポーズすることになりました

 


 社食でみんなと食べたあと、新聞でも読もうかなと竜吾はひとり、リラクゼーションルームに来ていた。

 ふと見ると、ベランダに誰かが出ている。

 外に設置されている椅子に座るでもなく、手すりに寄りかかり、珈琲を飲んでいるのは由人だった。

 お、赤荻部長だ。

 結局、佑茉とはどうなってんだろうな。

 探りを入れたい気持ちもあり、
「こんにちは」
と近づいていく。

「ああ、竜吾か」
と言った由人だったが、何事か考えているようで、また中庭を見下ろす。

「どうかしたんですか?」

「いや――
 薬川はさ」

 おっとー。
 探りを入れる前からしゃべってきたー、と竜吾は身構える。