苦手な上司にプロポーズすることになりました

 


 この表情、受けが悪いようだ。

 いや、別に部長に受けが悪くてもいいんだが……と思いながら、佑茉は吊り革をつかみ、バスに揺られていた。

 窓の外に、この間のワインバーが見えた。

「あそこ、よかったですね」
「今日、行ってみるか?」

 あ、いいですね~と笑ったが、由人がふと気づいたように言う。

「あ、いや、待てよ。
 今日はちょっと遅くなるな。

 今、週一で歯医者に通ってるから。

 ……どうした?」

「週一で、歯医者に通ってるんですかっ!?」

「週一で通っちゃいけないのか……?」