苦手な上司にプロポーズすることになりました

 だが、さっき、家の近くで、小さなパン屋を発見したとき、彼女が喜びそうな店だな。

 連れてきてやればよかったとか思ってしまった。

 いやいや。

 ……いやいや。

 俺の好みはあんなんじゃない。し

 俺の好みは――

 ……えっ?

 可愛い。

 ウォーキングコースのようになっている場所は高い木々が連なっていたが。

 それがなくなったところに、開けた空間が見えた。

 子どもたちが駆け回っているのとは反対側のベンチに、ぼうっと座って空を見上げている女性がいる。

 カジュアルな服装で、髪もちょっとボサッとしている。

 前髪の一部が漫画のキャラのように、ツン、と突き立っていた。

 寝癖のようだ。

 化粧をしているのかいないのか。
 すっぴんに近いようだが、可愛らしい。