苦手な上司にプロポーズすることになりました

 



 由人が廊下を歩いていると、佑茉が他の部署の人間と話しているのが見えた。

「この間さー、総務に出した伝票、返されてさー」
「あー、内村さん、ちょっと細かいよね~」

「ううん。
 『これ、常備してないから』って困惑顔で返された。

 『物差し 1』って書いたつもりだったんだけど。
 『物干し 1』って書いてたみたい」

 ……それは常備してないよな。

 総務のお局様と名高い、内村さんを困惑させるとは……。

 いや、お局様とか言っては悪いか。

 口うるさいが、よくやってくれる人ではある――。