苦手な上司にプロポーズすることになりました

 お前、大学時代もモテモテだったろ、と言われたが。

「大学時代、モテた記憶はありませんし。
 今も全然です」

 そう答えて、ポン、と肩を叩かれた。

「お前のそういうところがいいところだよな」
と何故かしみじみと湯沢に言われる。

「だがまあ、なんだかんだで結婚することになるんじゃないのか。
 社長、押しが強いから」

 まあ、それは確かに……。

 さすがやり手の社長。

 強い意志を持っていないと、佑茉と二人、このまま式場まで流されていきそうだった。

 いっそ、悩む間もなく、丸和泉に新しい会社に連れ去って欲しいと、式場から連れ去られたい花嫁のように思ってしまう。