無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「なにそれ。玲奈ちゃん、癖まで可愛いね」

「な……っ!」



急に二人からそんなことを言われてしまったからか、顔にのぼった熱がひく気配は全然ない。


も、もう……っ。


癖が可愛いとか、どういうこと……っ?


べ、別に可愛くなんか……!



「さっきも食い気味に返事してたもんね、玲奈ちゃん。
やっぱり全部が可愛いね、玲奈ちゃんは」

「は、はい……っ⁉」

「あれ、このくらいで顔真っ赤にしちゃうの?
玲奈ちゃん、本当に純粋だね。純粋すぎて困る」

「な、なに言ってるんですか……!
やめてください……っ」



今、すぐそばに琴葉ちゃんもいるというのに……!