無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



琴葉ちゃんの背中はかっこいい。


私とは違くて、あこがれちゃうなぁ……。



「ちょっと。
先輩は玲奈に用があるって言ってるんだからどきなさい」



こ、琴葉ちゃんっ⁉


あまりにまっすぐな物言いに、思わずひやりとしてしまった。


琴葉ちゃんの言葉に、女の子たちがいっせいに振り向く。


そして、その視線たちは私たちに鋭く突き刺さる。


ひ、ひえぇ……。こ、怖い……。



「なに?
せっかくの先輩とお近づきになれるチャンスを邪魔しないでくれる?」



お、お近づきになれるチャンス……っ⁉


そっか、先輩は王子様だもん。


そう簡単に近づけないのかぁ……。