無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「あ、あの……っ!」



思わず声をかけると、彼は指で涙を拭いながら口を開いた。


そんなに面白かった、かな……?



「ごめんごめんっ。
朝倉さん、あまりに必死に考えてるから、つい」

「あ……。
ご、ごめんなさいっ。じろじろ見すぎてしまって」



小さく頭をさげる。


そしてそのまま、ぎゅっと目をつむっていると、「大丈夫だよ」と、優しい声が響いた。


それに促されるように、顔をあげる。



「あ、ありがとうございます……っ」

「ううん。気にしないで」



私が感謝の言葉を口にすると、彼は穏やかな笑みを浮かべた。