無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



私がきょとんとしているうちに、あっという間に私たちの距離が近くなっていって。


「んぅ……っ!」


それから、またキスを落とされる。

へ……っ、もう一回……っ⁉

そう驚いたのもつかの間、今度は一樹くんの舌が口の中に入りこんできて。


「ふぁ……っ⁉」


ピリッと舌に変な感覚が走る。

驚いて舌をひっこめようとするけれど、一樹くんは舌を絡めてきた。

な、なにこれ……っ。
キスなのに、キスじゃないみたい。
私の知らないようなキス。


「んぁ……っ、ふぁ……、んっ」


自分の口から発せられる声が高くて、私のものじゃないみたいに感じられる。

何度もキスを交わされているうちに、だんだん苦しくなってきて、私は隙を見て声をかけた。


「い、つきくん……っ、くる、し……っ」


私の言葉に、一樹くんはゆっくりと唇を離してくれて。

その隙に、私は深呼吸をして息を整える。