無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



一瞬のことですぐには理解が追い付かなかったけれど、だんだん顔が赤く染まっていくのが分かった。

ふ、不意打ちはずるいよ……っ!
私がこうやって赤くなるの、分かってるくせに……っ。

一樹くんは私を見ると、ふっと声をあげて笑いだして。


「ふはっ、赤くなっちゃって、可愛い」

「うぅ……っ。
私がこうなること知っててやってるでしょ……っ」

「うん。
好きな子の可愛い顔なんて、見たいに決まってるじゃん?」

「な……っ」


す、好きな子……っ⁉
た、確かに今は恋人同士かもしれないけれど……っ!

好きとか可愛いとか、一向に慣れる気がしないよ……っ、うぅ……っ。

顔がもっと熱を帯びていく。
鼓動のスピードも速くなっていって。


「玲奈、口開けて」

「へ?」

「いいから、ね?」


口を開ける?なんで……?

そう疑問に思いながらも、一樹くんの言うとおりに軽く口を開けた。