無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



それから、より強い力でぎゅうっと抱きしめられて。


「……っ、本当、ずるい」

「へ……っ」

「大好きだよ、玲奈」


そんな甘い言葉を一樹くんは、耳元でささやいて。

それに私の顔がもっと赤くなったのは、言うまでもない。





次の日の朝。

私たちは、二人で手をつなぎながら登校していた。

つながれた右手が、とても熱い。


「ねえ、玲奈」

「な、なぁに?」

「俺と手つないでて、ドキドキしてるの?」

「へ……⁉」


な、なんで分かったの……っ!

恥ずかしくて、顔に熱が集まっていく。
そんな私に、一樹くんはさらに意地悪そうに口角をあげて。


「俺のことでドキドキしてる玲奈、本当可愛い」

「……っ、ちょ、一樹くん……っ!」

「可愛いって言われただけで赤くなるなんて、本当単純だね」

「な……っ、うぅ……っ」


可愛いって言われなれないだけだもん……っ!

そう言いたいのに、恥ずかしさからきちんと言葉を発することができない。