無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



私の言葉に、一樹くんは大きく目を見開いた後、私をぎゅうっと抱きしめてきて。

あれ、私、また抱きしめられて……っ。


「じゃあ、分かった」

「へ……?」

「玲奈が満足するまで愛してあげる」

「な……!」


私が満足するまで……っ⁉
私が、すごくよくばりみたいじゃん……っ。

私は、もうとっくに。


「一樹くんが好きだって言ってくれただけで、満足だよ……っ」

「ふーん?
じゃあ、もう俺から離れられなくさせてあげる」

「へ……っ」


耳元で聞こえる、一樹くんの意地悪な声音に、またドキドキしてしまう。

もう、こんなにドキドキするの、きっと初めてだよ……っ。
でも、私だって一樹くんから、離れたくないもん……っ。


その意思表示として、私は一樹くんをぎゅっと抱きしめ返した。


「……っ!」

「私、一樹くんから、離れたく、ないよ……?」


私の言葉に、一樹くんが息をのむ音が聞こえた。