無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



なぜか目を吊り上げて怒り出した一樹くんを、慌てて諭す。

それから、もう一度あの頃を思い出しながら、言葉を紡いでいく。


「それで、その人にね、『朝倉って、顔がいいから好きになったけど、性格はそうでもないんだな』って言われちゃって」

「は?」

「だから、私って顔しか見られてないのかなって思ったりして」


そんな私の苦い思い出。

それから、私はふわっと笑って、一樹くんを見つめる。


「だから、一樹くんが私の内面についても言ってくれて、すごく嬉しい」

「……」

「私も、一樹くんが、好き。
助けてくれたときから、ずっと……」


あぁ、好きだ、一樹くんが。

一樹くんと両想いだなんて、信じられない。

今、絶対顔が真っ赤だ。
でも、伝えられてすごく安堵している。

すると、一樹くんは私をぎゅうっと抱きしめて。


「俺の方が、好きだから」


と、耳元でささやいた。


「……っ!」