無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



その屈託のない笑顔を見ていると、なんだか穏やかな気持ちになれた気がした。

次は、一緒に遊んでやるか……。

瑞樹に手を振られてので振り返すと、瑞樹はまた笑った。


「行ってきます!」


父さん、母さん、瑞樹のそんな声が聞こえて、俺は返事をする。


「……行ってらっしゃい」


それと同時にドアがしまった。

急にしんと静まり返った部屋に、なんだか違和感を感じる。

一人の時間は嫌いじゃないけど、すごく暇だ。
せっかく一人だし、ゲームでもするか……。

なんて思っていると、スマホが着信を知らせる音を鳴らした。

……誰から?
そう思ってスマホを確認すると、仲の良い友達からで。

特に断る用もないし、僕は電話に出た。


「もしもし」

『おー、一樹! ちょっとこれから遊びに行かね?』

「えっ、これから? どこで?」

『ええっと、学校の近くのカラオケ!
下田(しもだ)とか加藤(かとう)とかいつものメンバーばかりだけど……そうだ、朝倉もいるぜ』