無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



瑞樹はゲームセンターが好きだよなぁ……。

しかも結構うまくて、ぬいぐるみやお菓子など、色々なものを取って帰ってくる。

結構な頻度でそこに行くし、今回もそうなのだろう。


「母さん、兄ちゃん行かないって」

「あら、そうなの。
じゃあ三人で行きましょうか」

「……兄ちゃんも一緒がよかった」

「わがまま言わないの、瑞樹」

「はぁい……」


そんな母さんと瑞樹の会話を聞きながら、俺は再びホに目を落とす。

……まあ、別に見るものなんてないんだけど。

そうだ。
次の平日から、朝倉さんと話せるようになりたいな。

なんて話しかけよう……。

「この間は大丈夫だった?」とか?
うーん、何かが違う気がするんだよな。

きっと、思い出したくもないと思うし……。

だったら、無難に授業の質問とか?
それなら、変じゃないよな。

宿題を教えてもらうとか……、うん、いいかも。

なるべく自然に距離を詰めていきたい。