無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



だから……、朝倉さんが消えてしまわないように、ここにいるのを確かめるために。
なにより安心させるために、僕はそっと朝倉さんの背中に手を回した。

……っ、やば、心臓がすごい音を立てている。
本当、ドキドキしすぎでしょ、僕……。

すると、朝倉さんは僕の胸に顔をうずめてきて。

……なにそれ、可愛すぎる。
やっぱり、何気なくやる一つ一つの仕草が本当、可愛すぎるんだよ……。

ドキドキ、と速い心臓の音が聞こえていないかな、とかそっちの方ばかり気にしてしまう。


「はあっ……」


そのときだった。
胸の中にいる朝倉さんの肩が跳ね上がったのだ。

……え?

驚いたのもつかの間、朝倉さんの呼吸がだんだん浅く、速くなっていく。
そんな朝倉さんの呼吸音に、背筋が凍った。

……どうすればいい?

なんて一生懸命頭を働かせていると、どこかで聞いたような話が頭に浮かんだ。