無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



この前の出来事は、さすがに話すわけにはいかないよね。


そう思って、言葉をにごしてしまった。


私の返事に、琴葉ちゃんはますます心配そうな声音になって。



「でも、最近あんなに仲がよかったじゃない。
今までが嘘みたいに」

「えっと、そうなんだけどね」

「言いたいくないならいいんだけど……。
ちゃんと玲奈の力になりたいって、私思ってるから」

「ありがとう、琴葉ちゃん」



私の力になりたい、か。


そんなことを言ってもらえるなんて、私は幸せ者だ。


私だって琴葉ちゃんの力になりたいよ。


できることなら、何でも話してほしい。


でも、琴葉ちゃんもきっとわかってるんだ。


話したくても、話せないことがあることに。


だから、追及しないでおいてくれるんだと思う。


相変わらず、優しいな琴葉ちゃんは……。



「……琴葉ちゃん、大好き」

「……っ、な、なによ急に」

「えへへっ、言いたくなった」

「っ、もうっ」