無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「こ、怖い……っ」



ひとりになりたくなくて、寂しさを紛らわすために、必死に一樹くんにしがみつく。


怖くて、体がぷるぷると小刻みに震えているのが分かる。



「……ふ、うぅ……っ」



そんな私を、一樹くんは優しく抱きしめてくれた。


そのぬくもりにまた安堵して、涙がこぼれおちる。


……そのときだった。



「……っ、い……」

「……っ⁉」



一樹くんの腕が離れたかと思えば、苦しそうな声がすぐそばで聞こえてきて。


雷に対する恐怖なんて消え去って、私はぱっと顔をあげる。


そこには、ぎゅっと目をつむって頭をおさえている一樹くんがいた。



「一樹くんっ⁉」



とっさに一樹くんの背中に手を伸ばそうと、彼から離れた。


すると、一樹くんは腰をまげて、さらに痛そうにうずくまる。


雷のときとは違った恐怖が、私を支配した。


……っ、どうしよう……っ。