無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



でも、来てくれて、嬉しい……っ。



「……俺が、玲奈を守りたいから」

「……へっ」

「寂しい思いになんか、させたくないんだよ」



一樹くんの言葉に、反射的に顔をあげる。


すると、熱を帯びたような瞳と視線が絡まった。


とくんっ、と心臓が高鳴り、顔に熱が集まる。



「……ちょっとはこっちの気持ちくらい考えろよな」

「え……?」

「可愛いって言ってんの」

「……っ⁉」



可愛いっ⁉


そんなこと、言ってなかったじゃん……っ!


あぁ、もう、顔が熱いよ……。



「……ず、ずるいよ、一樹くん」

「……は」

「期待とか、させないで……?」



この想いは、ちゃんと胸の内にしまっておくつもりだったんだ。


この恋心が報われることなんてないって、分かっていたから。


それなのに、可愛いとか守りたいとか言われてしまったら。


自惚れだって分かっているけれど、一樹くんも私と同じ気持ちなんじゃないかって思ってしまう。