無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



そう言って、一樹くんは私を下ろし、代わりに後ろ向きに両手を広げる。


……お、おんぶ……!?


なにそれ、恥ずかしすぎるよ……!!



「ほら、早く、玲奈」

「……っ、でもっ」

「また倒れるから。来て、玲奈」



どこまでも強引な一樹くんの言葉には逆らえず、私はおずおずと一樹くんの首に手を回す。



「ん、いい子だね」



そう言って、一樹くんは私をおぶって立ち上がった。


最近よく、一樹くんは私にいい子って言うけど、私そんなに子供じゃないよ……?


というか、やっぱりおんぶって恥ずかしい……!!


ぴったりと密着している状態だもん……っ。


また、熱が上がってきそうだよ……。


……でも。



「一樹くんの背中、あったかい……」

「……っ、は」

「……眠く、なってくる……」



なんだかとんでもないことを言っているような気がするけど、眠いのと風邪とで全く頭が働かない。