無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



……変じゃないと、いいけど。



「一樹くん、あのね……っ、わ……!!」



一樹くんに言いたいことがあって、声をかけたそのときだった。


また視界がぐわんと傾く。


そのまま、後ろ向きに地面に倒れそうになって。


……きゃ、倒れる……っ。


また、迷惑かけるにはいかないな……。



「玲奈っ!!」



一樹くんが私の名前を呼んだかと思えば、私の背中に触れて。


私の体には衝撃は訪れず、代わりに誰かの温もりに触れていた。



「大丈夫か、玲奈」

「……っ、へ」



顔をあげると、至近距離には一樹くんの顔があった。


心臓がドキドキと高鳴り出す。


……やだなぁ、私、こんなときまで……っ。


というか、これってお姫様抱っこされている状態なのでは……!?


その事実にも心臓が高鳴り出す。



「……このまま歩いてたら危ないよな。
おんぶするから、ほら」

「え……っ!?」