無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



「特に何もしてません……」

「大丈夫、玲奈はそこにいるだけで可愛いから」

「な……っ、何言ってるの……!!」



話が全然噛み合わないし、先生のいる前で恥ずかしいこと言わないでよ……っ。


顔が赤くなっているのを感じる。


……もう、一樹くんってば……っ。



「朝倉さん、風邪かしらね。
体温を測りたいんだけど、起き上がれる?」

「……はい」



先生にうながされて、重たい体を起こした。


そして、体温計で熱を測る。


そこに表示された数字は38.5。


わ……、そんなに熱があったんだ……。



「この体温で、よく学校来れたわね……」



先生すらもその数字を見て、驚いたように言葉を口にした。


あはは……。


まさかそんなにあるとは思わなかった……。



「今日は早退しましょうか。家に家族はいる?」

「え、あっ、えっと……」



どうしよう、家で一緒に住んでいるのは一樹くんなのに……。