無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



な、なんで、そんな瞳をしているの。


オオカミに変身したかのような一樹くんは、意地悪く笑った。



「玲奈にかっこいいって言ってもらえて、嬉しくないわけないじゃん」

「……えっ」

「……本当、ずるい」



すると、甘いキスをまぶたの上に落とされた。


とくんっ、と心臓が跳ねる。


でも、心地の良い音だった。


ねぇ、ずるいのは私じゃなくて、一樹くんだよ。


こんなにドキドキさせちゃうなんて、本当ずるい。



「さすがに学校だから、これ以上はしないけど」



……よかった、心臓はちゃんともってくれる……。


なんて、安心したのもつかの間。


一樹くんは、私を強くぎゅっと抱きしめてから、言葉を口にする。



「その代わり、家に帰ったら俺に付き合ってね」

「へ……っ!?」

「俺しか、見えなくしてあげるから」