無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



そして、そっと机にホッチキスを置いたかと思えば、一樹くんは徐々に私に近づいてきて。



「……?」



不思議に思っていると、突然ガバッと抱きしめられた。



「……っ!?」



ど、どうして……っ。


ドキドキと、速く打っている心臓は、いったいどっちのものなんだろう。


ドキドキするのに、顔が熱くて仕方がないのに。


一樹くんの胸の中が安心するのは、なぜなんだろう。



「……反則だよ、玲奈」

「……へっ」

「ポロッと口にしたのは、本心だってことだから」

「……っ!!」



ぜ、全部見透かされてた……っ!



「嫌な思いさせたなら、ごめんね……」

「するわけないじゃん、そんなの」



私の言葉に、思っていたよりも強い声で否定されてしまって。


驚いて、ぱっと顔をあげる。


すると、熱をもった瞳をしている一樹くんと、パチッと目が合った。