無気力な王子様は、今日も私を溺愛したがる



さすがに苦しくなってきて、私はトントンと一樹くんの背中を軽くたたく。


すると、徐々に唇は離れていった。



「はぁ……っ」



不足している酸素を体に取り込む。


もう力なんてなくて、ふらりと一樹くんの胸の中へと倒れこんだ。


そんな私を、一樹くんはぎゅっと抱きしめる。



「……可愛いね、今日も」

「……っ」

「玲奈が可愛すぎておかしくなりそう」

「なに、言ってるの、一樹くん……っ」

「俺は本気だよ?」



冗談じゃ、ないの……っ⁉


一樹くんの言葉に、さらに顔が熱くなって、ふらりとめまいがする。



「これ以上、ドキドキ、させないで……っ」

「……っ、なんでそんなに可愛いの」

「可愛いって、言いすぎだよ……っ」

「だって本当のことだもん」



絶対、嘘だ……っ!


可愛くなんて、ないもん……っ。