不機嫌そうに口をとがらせる一樹くんに、ぺこぺこと頭を下げる。
すると、一樹くんは私の頭に手を置いて、優しくなでた。
「え……っ!」
かああっと顔が熱くなるのを感じる。
不意打ちはずるいよ、一樹くん……っ。
「……すぐに赤くなっちゃうの本当可愛い」
「へ……っ⁉」
「可愛いし、何より玲奈だから、絶対許すよ」
「あっ、ありがとう……?」
私だから許すって……っ。
なんだかやっぱり、私にちょっとだけ甘くない……っ?
「……でも俺、おかげで玲奈が不足してるから」
「えっ?」
「今は俺に付きあって?」
すると、私が返事をする間もなく、一樹くんは私をぎゅうっと抱きしめた。
途端に、ふわっと一樹くんのにおいでいっぱいになって。
「い、つき、くん……っ」
それに、少しだけクラクラする。

